スタッフブログnakata Labs なかたラボ
ワークショップ「ヒンメリをつくろう」を開催しました。
更新日:2016年12月13日(火)
ワークショップ「ヒンメリをつくろう」を開催しました。
ヒンメリは、麦わらに糸を通し、多面体を構成して作られるシンプルな飾りです。
静かにゆれる姿を見ていると心が落ち着きます。
壁に映った影も楽しみの一つです。
今回は講師に上杉裕加さんをお招きしました。
上杉さんは、尾道界隈の素材を使ってジャムやお菓子を作られたり、
定期的にマルシェを企画されたり、生活を豊かにするための一つの提案をされています。
まず導入として、ヒンメリの材料となる麦について説明をしてくださいました。
パンやクッキー、うどんなど、麦が使われている食材を日頃口にしていますが
その原型となるものについて思いを巡らすことを私たちは忘れがちではないでしょうか。
そしてヒンメリ作りのはじまりは、麦の皮むき。
皮をきれいにむいて、節を切ります。
さてさて、いよいよ本題のスタートです。
まず水に浸して柔らかくしたヒンメリを同じ長さに切っていきます。
今回は、大、中、小の3種類の大きさを作りました。
専用の長い針に糸を通し、ビーズのようにつなげていきます。
まずは三角形を作って糸を結びます。
さらに麦わらを通していって、
計5つの三角形をつくります。
こうして正八面体ができあがりました!
簡単なように思えるのですが、針をとおすときに麦わらが裂けたり、結び目がうまくいかなかったりして
シンプルな行程の中にも難しさを感じました。
悪戦苦闘されたであろう様子が写真から見てとれますね。
しかし一つ作ってコツを掴んでしまえば、そのあとはすんなり作業が進みます。
最後にタッセルという紐を束ねて作った飾りを取り付けます。
ヒンメリがグンと華やかになりました。
出来上がったものがこちらになります。
3つの八面体の組み合わせ方によって、
それぞれ違う顔のヒンメリが出来上がりました。
大きなヒンメリの中に、ちいさなヒンメリを入れたり。
今回はお子さんの参加が多く、みんな熱心に取り組んでいました
頭で構造を考え手先も使うヒンメリ作りは、子どもたちにとっても達成感がありますね。
フィンランドでは豊穣を祈願する冬至祭の飾りとしてヒンメリが飾られます。
祭りが終わったらヒンメリを燃やして灰にし、畑にまく地域もあるそうです。
そして、ディスプレイとして上杉さんにお持ちいただいた小さな飾りも、麦わらの端切れや木の実を使ってあり、
ヒンメリとの共通点を感じました。
ものを作ることは、要素をプラスしていくイメージが強いですが
ヒンメリは小さな美しさを掬い取った、最小限の要素でつくられるものだと思いました。
人間の生活は特別なものではなく、自然の循環の一部であることを再認識したワークショップでした。
参加者の皆さん、上杉さん、ありがとうございました!