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ワークショップ「油絵の具の秘密」を開催しました
更新日:2017年9月8日(金)
9月に入ったとたん尾道は朝晩が肌寒くなり、いきなり秋がやってきたようです。
まだまだ暑かった8月に開催したワークショップ「油絵の具の秘密」の様子をお届けします。
みなさん、絵具を使って絵を描いたことがあると思います。
では、その絵具がどんな材料からできているかご存じですか?
絵具は、「顔料」と呼ばれる色の粉と、絵具を紙に定着させるための素材を混ぜて作ります。
油絵の具の場合は、「顔料」と「油」を練って作ることができます。
空気に触れるようにしっかり練っていくと、油がゆっくり酸化して顔料となめらかに混ざり合っていくのです。
瓶に入った色の顔料…見ているだけで楽しくなります。
顔料は植物や鉱物を砕いたもの、化学反応をさせた物など、様々な材料や工程できています。
緑青やラピス、方解石、貝殻・・・。
こうやって顔料になる前の状態を見てみると、絵の具が「物質」であることがわかります。
そして、絵具作りの開始です。
顔料にリンシードオイル(亜麻仁油)を少しづつ混ぜて行きます。
ペインティングナイフで混ぜ合わせると粘度がでてきて絵具らしくなってきました。
しかしこの状態では、まだ顔料と油が混ざり合っていないのでさらに練り合わせていきます。
今回はガラスのコップをすり棒の代わりにしました。
しばらくするとなめらかになって、ツヤがでてきます。
まだまだ根気強く練り続けます!
目標は30分! ひたすら30分…
みなさん黙々と作業されている会場は、さながら絵具工房のようでした。
シンプルな材料でシンプルな手順ですが、1色出来上がる頃にはみなさんぐったり。
もう一色作りましょうかと提案すると、少し戸惑われた様子でしたが
がんばって作ってくださいました!
次の日は筋肉痛になられたのでは……
最後に、出来上がった絵具をアルミのチューブに詰めて、ラベルをデザインしました。
絵具らしい形になると達成感が湧きますね。
みんなで作った絵具を交換して、5色の油絵の具が出来ました!
これだけ色数があればいろんな絵が描けそうです。楽しみですね!
絵の具を自分で作ると、絵を鑑賞するときも描くときも、冷静に色について考えることができそうです。
次は色だけでなく、艶の有無や質感などにも配慮しながらいろんな絵の具を作ってみたいなと思いました。
参加者の皆さん、ありがとうございました!