スタッフブログ子どもと美術館
和作さんについて
更新日:2009年6月30日(火)
尾道市土堂小学校から、4年生の生徒さんが57名来てくれました!
といっても今日の授業は美術の「鑑賞」ではなく「郷土」の学習だそうです。
土堂小学校には「郷土科」という授業があり、尾道にまつわる色んな歴史や文化を学んでいるそうです。
尾道、絵、といったら「小林和作」ですね。
今日は、講師に画家・村上選(むらかみ えらぶ)さんをお招きしてのギャラリートークです。
選さんは21才の頃、尾道で和作さんに出会い、絵を通して共に多くのことを体験し、現在も画家としての道を歩まれています。
岩彩で描かれた「佐田岬」と、油彩の「海」、そして小林和作の先達である梅原龍三郎の「三津浜富士」をイーゼルに立てかけて紹介しました。
今は安保商店コレクション展を開催している第5展示室ですが、特別展でない限りは、小林和作の作品を展示しています。
それぞれの”絵の先生”を辿っていくと「村上選さん」→「小林和作」から「梅原龍三郎」そして安保商店コレクション展の「ルノワール」まで!
こんなつながりが尾道にはあるんですね。
選さんは、自分が知っている生身の小林和作さんの話を、ご自分の言葉で真摯に語ってくださいました。
生徒さん達からも、学校のすぐ近くにある画廊喫茶「孔雀荘」での出会いの話で歓声が上がったりと、
リアリティにあふれる話を熱心に聞き、メモを取ってくれました。
事前学習もばっちりで、質問がばんばん飛び出ます。
「和作さんはどんな道具を使って描いたのですか?」
といった素朴な疑問から、ナイフで作られる絵肌の魅力、人間の作為の及ばない”表現”や”自然”の話につながったり、
「和作さんは、絵を通じて何を伝えようと思ったんですか?」という難しい質問まで…。
地元を代表する作家・小林和作、その人となりを知る方からお話しを聞ける、とても貴重な場となったと思います。
なかた美術館に来てくれた生徒の皆さん、先生方、快く引き受けてくださった村上選さん、
充実した時間をありがとうございました!