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週末の絵画教室を開催しました
更新日:2020年9月3日(木)
8月に「週末の絵画教室」を開催しました。
今回の展覧会でも紹介している「木曜日の絵画教室」のお試しバージョンです。
主に小学生を対象に、模写をしたり、展示作品の技法に挑戦したり、
美術館の作品と関連したプログラムを開催しています。
今回は「幼稚園・低学年のコース」と「中〜高学年のコース」と2つのグループに分けて、各2日間開催しました。
「幼稚園・低学年のコース」では、1日目に作品の細かな部分を観察するプログラムを実施しました。
小さな穴を通して作品を鑑賞し、作品に隠れているいろんな形を見つけて、
小さな小さなノートにスケッチしました。
私たちも気づいていなかった小さなモチーフを見つけてくれました。
次の日はポール・アイズピリ のための帽子のデザインを考えました。
アイズピリ の作品に登場する人物はユニークな帽子をかぶっています。
カラフルだったり、丸や三角が散りばめられていたり。
それらの特徴を踏まえて、デザイナーになったつもりで帽子を考えます。
カラフルな色づかい、丸いシールの模様、折り紙を貼り合わせてり、
どれもアイズピリ が気に入って身に付けてくれそうなものばかりでした。
「中〜高学年コース」は木炭やコンテを使って素描をしました。
1日目は木炭を使った模写。
マリーローランサンの「母と子」をみながら、服の色や髪の毛の色を木炭のみで彩色しました。
館内はシーンと静まりかえるほど、集中して取り組んでいました。
感覚だけでなく、計画的に色のトーンを考えなければならない難しいプログラムでしたが、
出来上がった模写作品は白黒だけでもローランサンの描く柔らかな色彩を感じとることができる仕上がりになりました。
次の日は人物デッサン。
椅子に座ったモデルを白黒で描きました。
頭と肩の大きさのバランス、顔の向きに注意しながら、デッサン用の定規を使って丁寧に形取ります。
角度によって目や鼻の形が変わったり、肩の広さが左右対象では無くなったり
描きながら、いろんな発見をしてくれました。
じっくり一つのものを見ることは、大人であってもなかなか難しいことです・・!
子どもたちは描いたり消したりを繰り返しながら 集中して描くことができました。
なかた美術館の絵画教室は、美術館での開催ということで
このような作品の模写やデッサンなども度々行っています。
それは上達するためだけではなく、じっくり観察し自ら発見するためです。
シンプルで退屈に思うこともあるかもしれませんが、
その行為が、絵を観ることや描くことに楽しみを見出せる力になるのでは、と思っています。