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ワークショップ「キッチンで絵具作り」を開催しました
更新日:2021年10月16日(土)
先月開催したワークショップ、「キッチンで絵具作り」のご紹介です。
絵画は基本的に四角いキャンバスや紙の上にいろんな描画材で描かれています。
私たちは作品を鑑賞するときに、「何が描かれているか」と考えることが多いと思いますが、
細分化してみると、キャンバスは糸と木、油絵具は顔料と乾性油など
様々な素材が組み合わさって構成された物体です。
前回の展覧会「PaintersCollection2021」様々な表現方法の絵画をご覧いただきましたが、
絵画という概念を広げて違った角度から見てもらえるかな・・・と思いこのワークショップを開催しました!
絵具は「顔料」という岩や土など自然の素材、石油などを化学反応させて作った「色の粉」に定着材を混ぜて作ります。
顔料に油を混ぜると油絵具、アラビアゴムを混ぜると水彩絵の具、蝋を混ぜるとクレヨンになります。
さて、今回は「キッチンで」ということで、顔料の代わりにいちごパウダーや抹茶、スパイスなど
口に入れても安全な素材にしました。
そして定着材には卵黄を使いました。
卵黄を定着材に使った絵具は「テンペラ」という技法の一種で、古くから多くの画家が使用してきた絵具です。
いちご、抹茶、卵・・・なんだかお菓子作りのようになってきましたね!
上のみどり色は抹茶の粉、下の黄色はターメリック。
想像以上に鮮やかな色でした。
他にもパプリカパウダーや赤ワイン、お醤油も使ってみました。
比べると色の違いがよくわかります。
食べ物なので、描いている間いろんな香りも楽しめました。
実は今回のように食べ物で描いた絵は、数日経つと変色してしまいます。
美術館にある絵画は、経年や化学変化にも耐えて当たり前のように存在していますが
実は現代まで残っているのは奇跡的なことなのですね…
なんて思いながら、楽しく皆さんの描いた絵を眺めていました。
参加者の皆さん、ありがとうございました!