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ミュージアムコンサート「旅するチェンバロ 〜イギリス・北欧をたずねて〜」を開催しました
更新日:2022年10月30日(日)
みなさん、こんにちは。
すっかり寒くなりましたね。もう冬も間近に迫っている感じがします。
なかた美術館では、10月23日にミュージアムコンサート「旅するチェンバロ 〜イギリス・北欧をたずねて〜」を開催しました。
今回のコンサートではイギリスや北欧で活躍した作曲家の曲を中心に、チェンバロとフルート、そしてヴァイオリンでの演奏が行われました。
また、演奏とあわせてお話と画像でも作曲家や音楽の魅力を紹介していただきました。
演奏してくださったのは、ヴァイオリン・尾奏子さん、フルート・岡野映さん、チェンバロ・小田郁枝さんの3名です。
今回はいつもより少し長い1時間半のプログラムで、前半と後半に分かれた2部制での開催でした。
前半では、ファーナビーやバードなどイギリスの作曲家の曲を演奏していただきました。イギリスにはチェンバロの奏者、当時で言うところのヴァージナリストがたくさんいたそうです。
ドイツ生まれの作曲家として有名なヘンデルの曲も演奏していただきました。実は、ヘンデルはドイツで生まれ、イタリアで修業をした後にロンドンで活躍します。そして、後にイギリスへ帰化しました。
前半の最後はビショップの《「ホーム・スイート・ホーム」による変奏曲》を演奏していただきました。こちらは日本では「埴生(はにゅう)の宿」という名前で親しまれている楽曲です。ビショップはロンドンで生まれ、王立歌劇場の専属作曲家としても活躍しました。チェンバロとヴァイオリンによる演奏で、もの悲しい旋律と明るく華やかな旋律が見事に表現されていました。
コンサートの後半はエルガーの《愛のあいさつ》から始まりました。イングランドのウスター近郊で生まれたエルガーは、調律師の父の仕事へついてゆき、そこで演奏をしていました。独学で音楽理論を学びましたが、後に国王の音楽師範も務めるようになります。《愛のあいさつ》は妻・アリスと婚約した際にその記念として贈られた楽曲です。美しくなめらかな旋律をヴァイオリンとチェンバロで演奏してくださいました。
後半の最後はノルウェー生まれのグリーグによる「ペールギュント組曲」から、《朝》《ソルベーグの歌》《アニトラの踊り》の3曲を披露していただきました。「ペールギュント組曲」はイプセンが作った戯曲で、元々は舞台で上演するための曲ではありませんでした。それを上演に当たってグリーグが作曲し、結果としては大人気で1年のうちに36回演奏されたそうです。
3曲の中で特に《朝》は、日本でも非常に有名な曲です。みなさんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?朝のすがすがしさがフルートとヴァイオリン、チェンバロで巧みに表現されていました。特に、フルートの音色は朝の小鳥のさえずりのような美しい響きでした。
今回はたいへんボリュームのある充実したコンサートでした。芸術の秋を堪能できたのではないでしょうか。
ご来場いただいた皆さま、出演者のお三方、ありがとうございました!
なかた美術館では皆様に心休まるひとときをご提供できるよう努めてまいります。
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・団体鑑賞の受け入れや館内でのイベントについて、対策を施した上で順次再開しています。
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次回のコンサートは
12/25(日)チェンバロミュージアムコンサート
次回は毎年恒例のクリスマスコンサートです。今年はクリスマス当日の開催となっています!
演奏に加えて、心あたたまるクリスマスのお話の朗読も行われますので、皆さまぜひお越しください。