スタッフブログnakata Labs なかたラボ
ワークショップ「夏休み子ども絵画教室」を開催しました
更新日:2023年9月3日(日)
「木曜日の絵画教室」のお試し版、「夏休み子ども絵画教室」の様子をお伝えします。
7月、8月と2回開催し、それぞれ異なったプログラムで開催しました。
第1回の7月は「支持体の違いを体験しよう!」
なかた美術館に展示している作品は、ほとんどがキャンバス(麻の布に下処理を施したもの)に描かれています。
キャンバスは紙よりも丈夫で油絵具で描くのに適しています。
作品をよく見てみると、布目のでこぼこしたタッチを見つけることができます。
ウォーミングアップとして、色鉛筆、水彩絵の具でドローイングリレーをしました。描き心地はどうでしょう?
布+水彩絵具はざらざらして描きにくい様子でした。
紙に描くとどうでしょう。
布に描いたときに現れる表情とはまた違った味わいです。
また、同じ紙という素材でも、でこぼこした水彩紙とツルツルしたケント紙では適した画材が変わってきます。
そのあとは小さなキャンバスに思い思いに絵を描きました。
麻布のキャンバスを貼ったもの、水彩紙を貼ったものを2種類用意して描き心地の違いを体験しました。
にじみの具合がキャンバスと水彩紙では違っています。
支持体と描画材の組み合わせで、表現の幅が広がりますね。
そして8月、第2回目はコラージュ。
いろんな色の色紙を使って貼り絵を作りました。
テーマは「季節」。まずは作品を鑑賞して作品の中の「季節」を想像します。
「寒そう」「暑そう」「雪が降っていそう」「雨が降っていそう」など色んな意見がありました。
ではなぜそう思うのでしょう?
絵の中のどのあたりが根拠になっているのか考えます。
言葉にするのは難しいですが、モチーフや色合いから想像している方が多かったです。
これらをヒントに色紙を組み合わせてある季節の風景を作りました。
暖色、寒色から受ける印象、木々の葉っぱの色合いや太陽の色。
抽象的な形でも、その季節を想像することができます。
私たちが普段何気なく体験しているものの積み重ねが、こうやって作品を作るためのアイデアとなります。
その体験と表現の結びつきは個人差ががあり、それもまた面白さのひとつです。
作者はどんな季節を思い浮かべて作ったのか、想像してみてください!
なかた美術館の絵画教室は、いかに美術に興味を「持ち続けるか」が(裏?)テーマです。
美術に興味を持ち続けていれば、色んな作品に出会えたり、たくさん作品を作ったりできます。
(制作の経験が増えるほど、自然と技術も身につくはず!という願いも込めて…)
今回のワークショップで、「美術館って面白い場所だなあ」って思ってくれていたら嬉しいです!
参加者の皆さん、ありがとうございました!