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ワークショップ「秋色のクレヨンを作ろう」を開催しました
更新日:2024年11月24日(日)
美術館の庭の木々が色づいてきました。
今年はなかなか秋が来ないなあと思っていましたが
季節はちゃんと巡ってくるものなのですね。
そんな美しい秋の色を参考にしながらクレヨンを手作りしました。
茶色、黄色、赤色と華やかな色彩ではないけれど
じんわりと暖かい色のクレヨンです。
まずは庭に出て、紅葉した落ち葉や木の実を探しました。
パッと鮮やかな色彩のものから鈍い色彩だけど美しい色調のものまで
たくさん探すことができました。
一枚ずつ色合いの異なる葉っぱ。
どれも見ても飽きのこない、不思議な模様をしています。
今回のクレヨンの土台になるものはミツロウ。
蜂が作る天然の「蠟(ろう)」です。
描画材は基本的に、
色の素となる「顔料」と糊材を混ぜて作られていますが
クレヨンの場合はミツロウに顔料と少しの油を混ぜて作ります。
今回は顔料として、土の成分をベースに作られた物や、
竹炭の黒、抹茶の緑、ココアの茶色などを用意しました。
さてどんな色のクレヨンになるのでしょうか。
まずは湯煎でミツロウを溶かし、材料を混ぜ合わせます。
冷めて固まってきたら手で棒状に伸ばし、形を作ります。
石鹸のような、ツルツルとして少しベタベタする手ざわり。
粘土細工のようにいろんな形にできますが、
時間が経つと固まってくるので、手早く作業をしなければなりません。
台の上でコロコロ転がすと棒状のクレヨンになります。
まるで市販品のように綺麗に作られた方もいらっしゃいました!
出来上がったクレヨンに紙を巻いて、最後に箱に詰めて完成です。
ミツロウで作られたクレヨンは、蜂蜜のようなほんのり甘い香り。
炭は想像以上に真っ黒、艶のない深い黒に仕上がりました。
ココアはほんのりチョコレートの香りがしました。
技術の発展により、多くの色を人工的に作り出せるようになりましたが
それでも自然界には初めて見るような色が無数に溢れていてします。
私たちはそのような自然の色を見て感動したり、
創作意欲をかき立てられたりしています。
季節を通して、身近な色彩に目をむけてみるのもいいですね。
参加者の皆さん、ありがとうございました!