広島県尾道市(しまなみ)の美術館/ポール・アイズピリ、ピカソ、ルオー、小林和作、梅原龍三郎、中川一政、林武などを所蔵。チェンバロによるコンサートやフレンチレストランでの食事も楽しめます。

 
なかた美術館
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第6回「子ども学芸員の旅」を開催しました!

更新日:2013年8月3日(土) 【子どもと美術館】

7/31(水)〜8/1(木)に、尾道市美術館ネットワークの企画

「子ども学芸員の旅」を開催しました!

尾道市内の7つの美術館・博物館や文化施設を巡る一泊二日の旅、第6回目です。

今年は尾道市内の15の小学校から、48名が参加してくれました!



それぞれのプログラムはこんな感じ…↓


耕三寺博物館&平山郁夫美術館・・・鳴龍を探せ!

本因坊秀策囲碁記念館・・・囲碁の石取りゲーム

圓鍔勝三彫刻美術館・・・カップに絵付けをしよう

尾道市立美術館・・・日光写真を撮ろう

尾道市立大学美術館・・・絵を料理する

なかた美術館・・・・着る風景

 

子どもたちには、二日間でこれらのワークショップを体験してもらいます!

今回はこれまでとコースを逆にしてみました。1日目は、まず生口島へ。

 

平山郁夫美術館と耕三寺博物館の合同ワークショップから始まり、

サンセットビーチでの水遊びの後、因島・本因坊秀策囲碁記念館というコースです。



「鳴龍を探せ!」は、チームで色んな場所を巡りながらクイズの答えを探していって、

隠された『鳴龍』を見つけよう!というクイズラリーです。


 

 作品をじっくり鑑賞する力や粘り強さ、フットワークの軽さが求められる、学芸員らしい内容で幕を開けました。


そして暑い中歩き回った体を、サンセットビーチでクールダウン!

リフレッシュしつつ、さらにみんな仲良くなれたかな?



因島では、本因坊秀策囲碁記念館に立ち寄り、囲碁の基本ルールを応用した「石取りゲーム」で遊びます。

尾道市の“市技”である囲碁。これがなかなか白熱して面白いのです。



宿泊は、御調の「ふれあいの里」です。

日本美術と囲碁と海の美しさと緑いっぱいの御調まで・・・。

色んな意味で、尾道市の広さを実感する一日でした。

 

2日目は、圓鍔勝三彫刻美術館からスタートし、二手に分かれて旧市街にある

尾道市立美術館、尾道市立大学美術館、なかた美術館を巡ります。


圓鍔勝三彫刻美術館では、陶芸家の金野光賀さんの指導のもと、

磁器の湯のみに、カラフルな絵の具で絵付けをしました。





焼き上がりが楽しみですね。


電動ろくろも体験しました!

みんな集中して、良い形ができていましたよ。



尾道市立美術館では「日光写真」を撮りました。

影を写しとります。



手と太陽の光だけで、色んな作品ができるなんて、不思議ですね。

青い色と、予想を裏切る形がとても綺麗です。



そして、MOU尾道市立大学美術館。

このときは私が同時になかた美術館でワークショップ中だったので、写真だけ・・・。

 

 

 


内容については、ぜひMOU尾道市立大学美術館さんのブログをご参照ください!

「絵を料理する」面白そうですねえ。

毎年こちらと当館は時間がかぶっていて、私が参加できないのが悔しいところです。


さてさて、当館は先日行った「着る風景」を行いました。



二日間で、色んな風景を感じてきた子ども学芸員たちに、風景をつくってもらいました。

 


今回は特に「二人で二枚のTシャツ」ということを意識して、

それぞれペア同士で、しっかり協力してもらったのもポイントです。




 

思い思いの、つながる風景ができました!


 

 



 

子ども学芸員達は、二日間、盛りだくさんの内容を本当にがんばってやりきってくれました。

美術館や博物館を、身近でたのしい場所として感じてもらえたかなと思います。

 

 

 

また、違う小学校や学年の仲間たちと一緒に協力していく中で、新しい友達ができた子もたくさん見られました。

たくさんのワークショップが、そのきっかけとして、想い出に残っていけば嬉しいです。

 

 

 

私たちスタッフも元気をもらった、楽しい二日間でした。

参加してくださった皆さん、ご協力いただいた皆様方に、心より御礼申し上げます!


そして今年の作品展は、9月18日(水)〜9月28日(土)

「しまなみ交流館」1階のギャラリーにて行います。

また詳細をお知らせしますので、子ども達の作品や、旅の成果を見に

足を運んでいただければ嬉しいです。


 

 

尾道美術館旅券を発行します!

更新日:2013年5月3日(金) 【子どもと美術館】

「ジョルジュ・ルオー」展が開催されている尾道市立美術館にやって参りました。



 千光寺公園の名物・桜は新緑に変わり、いまは藤の花が満開です。



それにツツジ、鯉のぼりも!

きれいですねえ。



ほのぼの・・・。

 


はっ!

いやいや!

今日こちらにお邪魔したのは、仕事があってです!

とあるものをご紹介するためにやってきました。

GWを満喫する家族連れやカップルなどを横目に、撮影を・・・。


じゃん!

 

じゃじゃん!

 

じゃーん!


その名も、 「尾道美術館旅券」! です!

尾道市内の美術館・博物館のための「旅券」=パスポートとして、

今月から順次、これを市内小学校4〜6年生のみなさん全員に1冊ずつ発行します!


「旅券」をお持ちいただくことで、各館で特別な入館スタンプを集められます。

そして、もともと市内の全館は、小学生の入館は無料ですが、

同伴のご家族向けの割引や特典もご用意しています。

もちろん持ってないと入館できないわけではありません、念のため・・・)

 


中身は、ネットワーク各館の地図紹介のほか、

さまざまな美術館・博物館の観賞に役立つ用語集や、マナーガイドなどなど、

 



くわしくは、ぜひぜひ実物を手に取ってご覧頂きたく、早くみなさまのお手元に届けられるよう、鋭意準備中です。


この「旅券」を作成したのは市内の6つの美術館・博物館による「尾道市美術館ネットワーク」

構成するのは、圓鍔勝三彫刻美術館、尾道市立美術館、尾道市立大学美術館、

耕三寺博物館、平山郁夫美術館、そして、このなかた美術館。


近現代の絵画をはじめ、仏教美術から日本画、彫刻、ヴィデオアートやインスタレーションなどなど。

尾道でそれぞれの館が、専門でご紹介している作品は本当に多様です。

この複雑で、だからこそ面白いアートの世界を、より楽しく旅してもらうヒントが、この旅券には一杯つまっています。

(例えば、そのインスタレーションって何・・・?ということとか。)

 


もともとネットワークの共通項は、市内にあるということだけで、実は館のコンセプト、運営形態、地理的条件もバラバラです。

そうした状況の中、ほとんど唯一、手を取り合って来られたのが「教育普及」の分野です。

「教育普及」とは博物館・美術館の活動のひとつで、様々な人が学べる場であるための活動のこと。

特に子ども向けの 『夏休み 子ども学芸員の旅』 はその大きな柱でした。



そして、さらに多くの子ども達に向けた企画として、平山郁夫美術館の学芸員さんの発案によって

このプロジェクトが立ち上がりました。

以来約1年間、メンバー同士でたびたび集まり、手探りで、時には熱く炎上しながら協議を重ね、

この旅券作りに邁進してきました。

各館のさまざまな違いは、それを越えて連携した時にこそ、大きな強みとなって現れます。

例えばこのなかの用語集では、それぞれの専門分野を書いて持ち寄ることで、幅広いジャンルを網羅していますし、

これをきっかけに、各館をハシゴしてもらうことで、訪れてくださった方が、さまざまな芸術作品に触れて、より多角的にアートを体験をすることができるのではないかなと思います。


そして先日はFM尾道でも、大学美術館の矢島さんと一緒にPRして来たのですが・・・。



パーソナリティーのてんこさんのブログに「ホントのパスポートみたい!」との嬉しいお言葉が。

まさに本物みたいに、かっこよく! を目指して作りました。

持ってるだけで嬉しくなっちゃいます。 というか、私だって欲しい!


 

皆で考えた中身も、このデザインあってこそ・・・!

お願いしたのは尾道市立大学美術館の元スタッフ・山梨千果子さんと、

これまでも尾道に素敵なデザインをたくさん残してくれた尾道大学修了生の坂本実央さん。

お二人にも心から賛辞を送りたいと思います。


これからパスポートを手にとる尾道の小学校高学年のみなさん、どうぞお楽しみに!

そして学校の先生方や、ご家庭のみなさまにも、どんどん活用していただけるようにと準備しております。

どうぞよろしくお願いいたします!


 

 

 

第5回「子ども学芸員の旅」!

更新日:2012年8月9日(木) 【子どもと美術館】

尾道市内の7つの文化施設を、一泊二日で巡る「子ども学芸員の旅」。

今年で5回目の開催を無事終えました。

 

当館と、尾道市立美術館、尾道市立大学美術館、圓鍔勝三彫刻美術館、

平山郁夫美術館、耕三寺博物館でつくる「尾道市美術館ネットワーク」の主催。

御調、尾道市街、因島、生口島で、各施設を巡り、様々な体験学習に取り組みます。


 

今年は尾道市内の18の小学校から、48名の児童が参加。

尾道市立大学美術学科からのスタッフは、10名に増えました。


 

ここでは、1日目に取り組んだ、なかた美術館でのワークショップについて詳しくご紹介します。

題して『目を見る眼』。

作品の中の「目」に注目し、その目が何を見ているか考えてみようというもの。

まずは、じっくり時間をかけて、作品を見てみます。


 

「何が描いてある?」

「これはなに?」

という単純な質問から、どんどん物語がふくらんでいきます。


 

そして絵の中に描かれた、たくさんの大きな目に注目します。

 

実は、古武家さんの平面的で装飾的な画面の中で、目だけに唯一、ハイライトが入れられているのです。

初期から一貫して、大きく光る目を描いてきた理由は、

「人間同士でも、目が一番、多くのことを伝えると思うから」とのこと。

 

 

第二段階では、自分の好きな目をスケッチ。


 

 

 

 

色画用紙で、模様などをかたどって、カラフルな「ノート」に仕立て、

その目がいったい何を見ているのか、言葉にして書きこんでいきます。


 

子ども達の言葉から少しご紹介します。

 

「悲しみを見つめている。」

「どこか遠くを見つめている。」

「自分たちの家を見ている。」

「すごく青い空を見ている。」

「人間の世界を見ている。」


などなど。



作品の中に描かれているもの、作品の奥にあるもの、作品には描かれていないもの。

あるいは、作品の外の「見ている私達」の側にあるものまで。


作品の目と、私達の目。

目と目を合わせて、想像すること。

作品を見るのは、人間同士のコミュニケーションと、とても似ているのかもしれません。



今年は、「観賞」に重点を置いた年でもあり、

それぞれの館で、作品を見て対話したり、物づくりと絡めて発展させるなど、工夫をしました。


 


 

また、写真のワークショップも複数行われました。

デジタルカメラを利用したり、日光写真やピンホールカメラでの撮影にも挑戦。

「見る」ことや「光をとらえる」ことについて、考えるヒントがたくさんです。



そのほか、本格的な陶芸の体験、和紙の「にじみ」を利用したうちわ作り、

尾道の「市技」囲碁の体験、サンセットビーチでの水遊び、等々・・・。

 





本当に盛りだくさん、あっという間の濃い二日間でした。



みんな、たくさんの友達と、楽しい思い出を作ってくれたようです。

その中にきっと、いろんな形のアートとか芸術が重なっていることが、とても嬉しいです。



送り出してくださった保護者の方々、支援してくださった多くの皆様、

大きな力となってくれた大学生スタッフ、最後までがんばった子ども達に感謝です。

本当にどうもありがとうございました!


子ども学芸員達の活動や出来上がった作品は、

9月15日(土)〜9月23日(日)

第5回「子ども学芸員の旅」作品展

なかた美術館第一展示室にて展示します!

どうぞお楽しみに。

 

 
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広島県尾道市(しまなみ)の美術館 コレクションは、フランス現代具象画家ポール・アイズピリ、ピエール・クリスタン、エコール・ド・パリを中心としたフランス近代絵画、梅原龍三郎、中川一政、林武ら日本近代絵画、尾道を代表する小林和作、絵のまち尾道四季展招待作家作品など、国内外の洋画を中心とした約200点。
音楽鑑賞の場として、所蔵のチェンバロを中心としたバロックコンサートを定期的に開催するほか、ジャズやクラシックなど様々なジャンルの演奏家によるディナー付きコンサートも企画・開催しています。併設するフレンチレストラン「ロセアン」では、ランチ・ティータイムはもちろん、美術館閉館後もゆったりとした空間でライトアップされた庭園を眺めながらの本格的なディナーが楽しめます。

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