広島県尾道市(しまなみ)の美術館/ポール・アイズピリ、ピカソ、ルオー、小林和作、梅原龍三郎、中川一政、林武などを所蔵。チェンバロによるコンサートやフレンチレストランでの食事も楽しめます。

 
なかた美術館
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ワークショップ「夏休み子ども絵画教室」を開催しました

更新日:2024年8月21日(水) 【nakata Labs  なかたラボ】

 

美術館で毎週開催している絵画教室の夏休み版、

「夏休み子ども絵画教室」の様子をお伝えします。

 

1回目はポール・アイズピリに注目! 


 

アイズピリの作品は、鮮やかな色使いで目を引く作品がたくさんありますが

今回は「背景の色」を見比べてみました。

 

 

こちらの3つの作品、似たポーズをしていますが、背景の色がそれぞれ異なっています。

左は赤、中央は青。

右側の作品は黄色と黒と、いろんな模様が散りばめられています。

 

 

それぞれの絵の登場人物から、どんな印象を受けたか尋ねてみると

左→「怒っている」「緊張している」

中央→「不安そう」

右→「宇宙人みたい」

といった意見が出ました!


色の違い、配色の違いによって印象が変わってくるんですね。

 

鑑賞の後はぬりえをしました!

鑑賞した3つの作品を好きなように色ぬりしてもらいました。

 

 

実際の作品とはかなり違った印象になってきています。

なんだかおもしろくなりそうです…!

 

 

出来上がった作品がこちら!

 

 

 

 

 

色の違いで随分と印象が違いますね。

絵を描くときのアイデアの一つとして覚えておいてくれたら嬉しいです。

  

 

そして第2回目は静物デッサン。

 

まずは展示作品の「果物」を探します。

ブドウ、洋ナシ、柿、りんご、イチジクもしくは栗、メロン、サクランボ、桃…。

 

どれも本物のように描かれているわけではないのに

どうして特定できるのでしょうか。

 

 

メロンには網目模様が描かれていて

ブドウは小さい丸い形がたくさん集まった様子が描かれています。


簡単に描かれているようで、どれも果物の特徴を掴んでありますね。



 


 

鑑賞の後はりんごを観察して描きました。

 

 

りんごは丸いイメージがあるのですが

実は個体や向きによっては少し四角い形をしていたりします。

 

 

今回は鉛筆デッサンに挑戦。いろんな濃さの鉛筆を使ってもらいました。

濃さや硬さが違っていたり、力加減で濃さが変わったり、

鉛筆はいろいろな表現方法を楽しめます。

 

 

 

みなさん、目の前にあるりんごをしっかり見て描けました。

 

 

 

 

鉛筆の濃さも使い分けて明るいところ、暗いところを表現してあります。

 

 

影のグラデーションもしっかり捉えていますね! 

 

 

 

 

自由に色を選べる力も、モチーフを観察する力も

どちらも絵を描くうえで大切な要素です。

今回参加してくれたみなさんが表現することに興味を持ってくれて

たくさん作品を作ってくれたら嬉しいです!


ご参加いただきありがとうございました!

 

 

 

皆さまこんにちは。

毎日とても暑いですね。なかた美術館では7/28(日)にミュージアムコンサート「暑い夏を元気に −サクソフォンとチェンバロで楽しく−」を開催しました。サクソフォンを山下雅也さん、チェンバロを小田郁枝さんに演奏していただきました。

 

 

 

チェンバロは15世紀頃から存在する古い楽器です。楽器の中でも「古楽器」というジャンルに分類されます。対してサクソフォンは19世紀の中頃から登場したチェンバロよりも若い楽器です。2つの楽器の共演は新たな楽しさ、面白さを伝えてくれました。

 

初めに、ヘンデルの《ラルゴ》が演奏されました。ゆったりと落ち着きのある音色で、心地良い響きでした。もとはオペラ『セルセ』の一幕であったこの曲はのびやかな印象も与えます。

 

 

 

宮城道雄の《春の海》はお正月によく聞く曲です。琴と尺八で演奏されるこの曲をサクソフォンとチェンバロで演奏してくださいました。異色の組み合わせのように思えますが、チェンバロは琴と同じく弦を弾いて音を出す楽器なので、和楽器の風雅さにも劣らない響きを聞かせてくれました。サクソフォンもしなやかな音色を響かせていて、意外にも楽器と曲がぴったりマッチしていました。夏に聞くと不思議と涼し気な気持ちになります。

 

 

 

ラターは1945年生まれの現代の作曲家です。彼が作った「古風な組曲」より《プレリュード》《オスティナート》《アリア》《ロンド》をチェンバロのソロで演奏していただきました。これは古典的な曲の組み方をしているため、「古風な組曲」というタイトルになっています。チェンバロの軽やかな音色で進行してゆく組曲は、暑い夏に爽やかな空気をもたらしてくれました。

 

 

 

最後はモンティの《チャルダッシュ》をチェンバロとサクソフォンで演奏していただきました。これは酒場の音楽とも呼ばれるとてもにぎやかで楽しげな曲です。なんと今回は山下さんがサクソフォンを吹きながら客席を練り歩いてくれました!間近で聴くサクソフォンの音色はとても迫力がありました。一緒に踊りだしたくなるような一曲でした。

 

 

 

 

 

夏の暑さで疲れ気味の心と体に、楽しい音楽のひとときで元気をもらえました。

ご来場いただいた皆様、出演者のお二方、ありがとうございました!

 

 

 

 

 

次回のコンサートは10/27(日)チェンバロミュージアムコンサート

『Favorite Concert for チェンバロ 〜ヴァイオリンとともに〜』

 

次回はチェンバロとヴァイオリンの共演です!1時間半のコンサートでたっぷり演奏を楽しんでいただけます。

どうぞお楽しみに!

 

ワークショップ「もじでみる鑑賞会」を開催しました

更新日:2024年7月23日(火) 【nakata Labs  なかたラボ】

7/21(日)に、鑑賞ワークショップ「〇〇でみる鑑賞会」の第2弾「もじでみる鑑賞会」を開催しました。

このワークショップでは「目」以外を使って作品を「みる」ことにチャレンジしました。今回は「もじ」で作品を見てみます。

絵を見て感じたことを書き留めて、参加者同士で交換日記のようにお互いが書いたことを読みながら、色々な作品を鑑賞しました。



まずは用意された鑑賞シートを参加者の方それぞれの手に取ってもらいました。「絵の中はどんな季節?」「どんな香り?」「どんな音がする?」「天気は?」「気分は?」と、色々な質問が書かれたシートを持ってじっくりと作品を見てみます。

文字や、文字だけでは足りない部分は絵も織り交ぜながら書かれたシートを、参加者同士で交換しながらまた作品を鑑賞する……これを繰り返し、色々な作品を見てやってみました!



はじめはポール・アイズピリの《骨董商》を全員で鑑賞しました。それぞれが記入した鑑賞シートを交換してもう一度見てみます。最初に自分が書いたシートが手元に戻ってくると、そこには他の人が書いた文字も残っています。



その後は参加者それぞれが好きな作品を見つけて鑑賞してシートを書き、さらにそれを交換してまた別の人にシートに書き込んでもらいました。最初は自分が好きな作品を見つけますが、シートを交換した後はそのシートに書いてある作品を見ることになります。普段は素通りしてしまうような作品でも、じっくり見ることができたのではないでしょうか。

 



参加者の方からは「自分とはちがう視点を知ることができて楽しかった」、「シートの上で作品に対する色々な見方や意見がぶつかり合っていて面白かった」、など色々な感想を聞く事ができて嬉しかったです!

 


書き終わったシートは、他の質問のシートと合わせて、それぞれ好きなリボンでまとめて1冊のノートに仕立てました。




また美術館で作品を見る機会があれば、ぜひ今日のことを思い出しながら使ってもらえたら幸いです。


ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!

 

 

今回のワークショップは、尾道市美術館ネットワーク特別企画「ミッション・イン・ミュージアム2024」のイベントの1つでもありました。ご参加いただいた皆さまには、なかた美術館オリジナルデザインの鉛筆をプレゼントしました。

 

次回の鑑賞会も空きがありますので、ぜひふるってご参加ください!


 
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広島県尾道市(しまなみ)の美術館 コレクションは、フランス現代具象画家ポール・アイズピリ、ピエール・クリスタン、エコール・ド・パリを中心としたフランス近代絵画、梅原龍三郎、中川一政、林武ら日本近代絵画、尾道を代表する小林和作、絵のまち尾道四季展招待作家作品など、国内外の洋画を中心とした約200点。
音楽鑑賞の場として、所蔵のチェンバロを中心としたバロックコンサートを定期的に開催するほか、ジャズやクラシックなど様々なジャンルの演奏家によるディナー付きコンサートも企画・開催しています。併設するフレンチレストラン「ロセアン」では、ランチ・ティータイムはもちろん、美術館閉館後もゆったりとした空間でライトアップされた庭園を眺めながらの本格的なディナーが楽しめます。

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