展覧会『遠景の絵画』が始まりました
更新日:2021年10月15日(金) 【展覧会】
10月9日(土)から展覧会『遠景の絵画』が始まっています。
コレクションからカミーユ・コローやモーリス・ユトリロ、ポール・アイズピリや、梅原龍三郎、野口弥太郎、中根寛など、19世紀以降の様々な画家が描いた風景画を展示しています。
絵画の大きな特徴のひとつは、遠近法を使うことで、平面でありながら奥行きを表現できることです。
尾道といえば、きっと皆さん思い浮かべる風景のひとつが、千光寺山から見下ろす尾道水道ではないでしょうか。
尾道を描いた作品に見られるような、大小の島々が連なる瀬戸内海の景色は、遠近法を存分に発揮できる画題と言えます。
絵画は、遠く離れた場所を、まるで目の前にあるかのように描くこともできます。
展示作品のなかには、カンヌやサントロペ、ヴェネツィアなど海辺の街や、シエナ、タンジール、ブルージュなどヨーロッパの古都、パリの賑やかな街角など、様々な土地が描かれています。
色とりどりの作品から、画家がその風景を目にしたときの心情が伝わるでしょうか。ぜひ、ともに旅をするようにお楽しみください。
そして時間を越えて、遠い日々のことを私達に伝えてくれるのも絵画の力です。
尾道に拠点を置き、風景画家・民衆画家として生きた小林和作の足跡をたどる企画コーナーを設けています。
今、尾道では「NPO法人尾道空き家再生プロジェクト」さんによる小林和作の旧居の本格的な再生がスタートしています。
本展では、この旧居から和作が身近に置いた品々や、パレット、スケッチブックなどをお借りしました。
あわせて、尾道の仲間たちと発行していた同人誌《随想おのみち》も含め、和作の創作活動を多角的にご紹介しています。
一人の画家を出発点にして、尾道の街の過去や未来のあり方を想像するきっかけになれば嬉しいです。
『遠景の絵画』の会期は2022年2月27日(日)までです。
この機会にぜひ足をお運びください。
なかた美術館の新型コロナウイルス感染予防対策は以下の通りです。
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・発熱や咳など体調不良がある場合は、来館をご遠慮ください。
・ご来館の際はマスクの着用をお願いいたします。
・入館時に手指の消毒と検温にご協力をお願いいたします。
・館内では会話を控え、人との距離を保ってご鑑賞ください。
・やむを得ず入館制限を行う場合がございますので、ご了承ください
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※感染防止対策(換気や屋外での開催、定員の縮小、マスク着用等)を徹底した上で、関連イベントも順次再開しております。
※混雑具合や、ご不明な点など、お気軽にお問い合わせください。
夏休み子ども絵画教室「ペインターになろう!」後編
更新日:2021年8月18日(水) 【nakata Labs なかたラボ】
こんにちは!
先日開催した夏休み子どもワークショップ「ペインターになろう!」の後編をお伝えします。
各地で大雨が続いていて心配ですね。
ちょうどこの日は雨も上がり、子どもたちも元気に美術館にやってきてくれました!
今回は出品作家である古武家賢太郎さんの作品に注目して絵を描きます。
古武家さんの作品は、板に色鉛筆を使って描かれています。
色も鮮やかで、描いてあるモチーフも人や花、風景など親しみやすいものが描かれて、
一見すると明るい印象の作品ですが
よく見ると、人々の内面を映し出そうとする古武家さんの冷静な目が見て取れます。
まずは古武家さんの絵の登場人物の「顔」に注目。
目が5つあったり、鼻や口が2つあったり少し不思議な顔立ち。
表情もどこか遠くを見つめているようで、どんなことを考えているのか掴むことができません。
子どもたちからは「ちょっとこわい」という意見も出てきました。
どうしてちょっとこわいと思うのだろうか、どうして目をたくさん描くのだろうか。
作家の気持ちを想像しながら、木片をつなぎ合わせてちょっと不思議な顔を作りました。
つぎはぎに広がっていく作品。
おもしろいものができそうな予感。
そして完成した作品がこちらです!
色も鮮やかで、古武家さんの作品の特徴を捉えています。
目がたくさん並んでいます。
木片の形を生かした作品です。
夢中に作っていると、どんどん大きくなってこんなサイズになりました!
作品や木そのものの形からインスピレーションを受けて、みんな夢中になって作品を作っていました。
一体何ができるんだろうと、私たちもワクワクしながら見ていました。
参加者の皆さん、ありがとうございました!
夏休み子ども絵画教室「ペインターになろう!」
更新日:2021年8月9日(月) 【nakata Labs なかたラボ】
開催中の展覧会「Painters+collection2021」では、
国内外のさまざまな画家の作品を見ることができます。
彼らの作品に触れ、描く楽しさを見つけてもらおうを
夏休み子ども絵画教室「ペインターになろう!」を開催しました。
第1回目は、ニナ・チュアNina Chua と マイク・カーニーMike Carney の作品について。
まずは、展覧会を鑑賞し作品に触れていきます。
絵を描く時は「かお」や「花」など、何かしらのモチーフを思い浮かべながら描くことが多いですが
今回取り上げた作品は、描く行為そのものについて、
そこから自然と生み出される絵画のおもしろさについて教えてくれます。
まずは作品の模写。ぐるぐると鉛筆を動かして描きます。
一つの線が集まって繊細なグレーの色調を作り上げていきます。
そしていろんな色のペンや色鉛筆を使って、もっともっと描きます。
ぐるぐるぐるぐる…
大きいぐるぐる…小さいぐるぐる…
いろんな色の線の集まり。
一本ずつ色を変えて描くのはとても根気がいる仕事。じっくりと描いていました。
「ネコとか、描きたいな」とこっそり教えてくれたり、初めは戸惑ったりする子もいましたが、
鮮やかな線が積み重なり、新たな表情が生まれてくると、
それは楽しさへと変わっていったように感じました。
最後に小さな額に入れて完成!
壁に飾ると、もっとじっくり鑑賞したくなります。
意図した模様もあり、偶然できた色の重なりもあり、
見れば見るほど楽しくなる作品ができました!
参加者の皆さん、ありがとうございました!
音楽鑑賞の場として、所蔵のチェンバロを中心としたバロックコンサートを定期的に開催するほか、ジャズやクラシックなど様々なジャンルの演奏家によるディナー付きコンサートも企画・開催しています。併設するフレンチレストラン「ロセアン」では、ランチ・ティータイムはもちろん、美術館閉館後もゆったりとした空間でライトアップされた庭園を眺めながらの本格的なディナーが楽しめます。