ワークショップ「色とりどりのバラを描こう」を開催しました。
更新日:2022年6月26日(日) 【nakata Labs なかたラボ】
こんにちは!
先月開催したワークショップ「色とりどりのバラを描こう」の様子をお伝えします。
なかた美術館には様々な花の絵があり、特にバラの花を描いた絵がたくさんあります。
しかしその表情は画家によって様々。
今回のワークショップでは、描く対象をバラに絞り、
参加者の皆さんがどのようにバラを描いてくれるのか楽しみにしながら開催しました。
まずは展覧会を鑑賞しながら、絵の中でバラがどのように描かれているか観察しました。
ポール・アイズピリ はグルグル模様のバラ、北川民二のバラは四角い形や星のような形。
他にも花びらの質感までわかるバラの絵もあったり、
線や点を重ねてぼんやりした形のバラの絵もありました。
作品鑑賞の後は、実物のバラを見ながらしっかり観察して描きました。
スケッチを見ると、バラの花を星の形のように描きたくなった気持ちがわかりました。
今回は油絵具を使って描きました。
皆さん、油絵具は使ったことなかったので興味津々!
そしていよいよ本番。
普段馴染みのない絵具なので扱いにくいかなあ、と思いきや
絵具の特徴をすぐに掴み、そして絵具同士が混ざり合っていくのを楽しんで取り組んでいました。
1輪のバラを大きく描いたり、形をデフォルメしてして描いたり
それぞれの捉え方で描いています。
そして出来上がった作品がこちら!
短い時間でしたが、どれも力作ばかりです!
ちなみに、今回はこのようなバラのブーケを見ながら絵を描きました。
写真と見比べると、バラの花の特徴をよく捉えているのがよくわかりますね!
参加者の皆さん、ありがとうございました!
ワークショップ&レクチャー「歌を集める」を開催しました
更新日:2022年6月4日(土) 【nakata Labs なかたラボ】
5/15(日)に、ワークショップ&レクチャー「歌を集める」を開催しました。
このイベントでは、開催中のコレクション展「はじまりのバラ」に関連して、参加者の方に和歌を通して「作品をコレクションする」ことを学び、体験してもらいました。
前半のレクチャーパートでは、和歌のコレクションとも言うべき「歌集」について学びました。歌集にはどんな種類があるのか、収める和歌はどのようにして撰ばれたのかなどの歌集の精神的な面と、現存している歌集にはどのようなものがあって、どんな形をしているのかという物理的な面に触れました。
後半のワークショップパートでは、実際に和歌を撰んで歌集を作りました。
四季や恋などの「部立(ぶだて)」ごとに振り分けられた30首の和歌の中から、自分なりの基準で和歌を撰びます。恋の歌をたくさん撰ぶ人、四季の歌をたくさん撰ぶ人、「春」「風」「月」など歌に詠まれた詞(ことば)を見て撰ぶ人など、それぞれの個性が出ていました。
和歌を撰んだら、それをどのように並べるのかについても考えます。春、夏、秋、冬の順に季節を意識して並べたり、四季の歌を先頭にしてその後に恋の歌が続くように並べたり、こちらもまたそれぞれの個性豊かな発想が見えてとても興味深かったです。
和歌を撰び、歌集を編む人のことを「撰者(せんじゃ)」と言いますが、参加された方々はしっかり撰者になりきっていました!
今回は、和歌だけでなくその和歌を載せる紙も参加者の方々に選んでもらいました。植物の柄や文様を摺った風合いのものから、「破れ継ぎ(やぶれつぎ)」という技法を真似て作ったものまで、さまざまな和紙を用意しました。表紙に使う和紙や、綴じる糸の色も選んでもらい、思い思いの歌集が作られました。
最後に、歌集のタイトルを記した小さな紙「題箋(だいせん)」を付けて完成です!この小さな冊子の中に、撰者(参加者)のみなさんのさまざまな思いが込められています。タイトルを見るだけでも色々な想像ができますね。
作品を選び、集め、どんな順番で見せるかを考えて歌集を作ることは、まるで美術館や博物館での展覧会をつくってゆくようでした。
このイベントで、和歌や「コレクションする」ことに対して関心を抱いてもらえたら幸いです。
参加された皆さま、ありがとうございました!
ミュージアムコンサート&レクチャー「How to play the チェンバロ vol.2!!」を開催しました
更新日:2022年4月28日(木) 【コンサート】
4/24(日)にチェンバロコンサート&レクチャー「How to play the チェンバロ vol.2!!」を開催しました。
今回はいつものコンサートとは一味ちがう、レクチャーを織り交ぜた形でした。演奏と講師を務めてくださったのは小田郁枝さんです。
まずはチェンバロの仕組みを学びました。チェンバロは弦をジャックという爪のようなもので弾いて音を奏でることなどを、見た目が似ているピアノと比べつつわかりやすくお話してくださいました。
チェンバロは指を細かく使って演奏する楽器です。実際に色々な楽曲を演奏しながら、指使いについても教えていただきました。
なんと今回はカメラを設置して、演奏する小田さんの手元をスクリーンで見ることができました!
チェンバロはピアノよりも音の強弱がつけにくく、指だけでさまざまな音を奏でる必要があります。
強調したい部分の前には「アーティキュレイト」を入れます。アーティキュレイトとは、音同士のつながりに様々な強弱をつけてメロディーをしっかりと分けることを言います。
チェンバロの場合は音と音の間を切るように、しっかりと鍵盤から指を離すことで、その後のメロディーを強調することができます。
演奏されたペツォールトの《メヌエット ト長調》はアーティキュレイトを入れて拍感を伝えてくれました。
音と音を重ね合わせてなめらかにつなげることもあります。これをオーバーレガートと言います。ペダルのないチェンバロでは、前の音の指を戻すより先に、次の音を奏でることで、音が美しく重なります。
チェンバロの楽譜には先ほどのアーティキュレイトや、上下の鍵盤どちらを使うかなどの細かな指示は書かれていません。そのため、チェンバロには自由な楽しさがあると小田さんはお話しされました。
しかし、クープランの《恋のうぐいす》の楽譜にはオーバーレガートの印がたくさんついています。これはクープランからの「この通りに弾きなさい」という指示で、美しく演奏するためにはこの楽譜の指示を絶対に守らなければならないようです……!楽譜通りに演奏された《恋のうぐいす》からは、素敵な音の重なりを感じました。
また、チェンバロでは主にバロックの楽曲を演奏しますが、今回はロマン派の楽曲も演奏してくださいました。オギンスキの《ポロネーズ イ短調》です。他にも2段ある鍵盤を使い分けて《アマリリス》を、オールドフィンガリングという指使いを示しながら《まぬけなシモン》を演奏してくださいました。
コンサートの後には、学んだことを活かしつつ演奏に挑戦する参加者の姿も!
チェンバロについてたくさん学びながら、楽しい音楽の時間を過ごすことができました。
昨年の同じ時期にもレクチャー形式のコンサートを開催しており、今回はその第2回で、続けて参加された方はより楽しんでいただけたかと思います。
来年の4月に第3回も予定しておりますので、チェンバロについてもっと知りたい!という方はぜひお越しください^^
ご来場いただいた皆さま、そして演奏とレクチャーを務めてくださった小田郁枝さん、どうもありがとうございました!!
なかた美術館では皆様に心休まるひとときをご提供できるよう努めてまいります。
ご来館の皆様へは以下のことをお願いしております。
併せて<ご来館のみなさまへのお願い>もご確認ください。
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・発熱や咳など体調不良がある場合は、来館をご遠慮ください。
・ご入館の際のアルコール消毒と検温にご協力ください。
・館内での咳エチケットや、適宜マスクの着用にご協力ください。
・アルコール消毒液やハンドソープを設置していますので、ご自由にお使いください。
・館内では大きな声での会話を控え、人との距離を保ってご鑑賞ください。
・やむを得ず入館制限を行う場合がございますので、ご了承ください。
・団体鑑賞の受け入れや館内でのイベントについて、対策を施した上で順次再開しています。
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次回のコンサートについては決まり次第、このブログやチラシ等でお知らせします。
どうぞよろしくお願い致します。
音楽鑑賞の場として、所蔵のチェンバロを中心としたバロックコンサートを定期的に開催するほか、ジャズやクラシックなど様々なジャンルの演奏家によるディナー付きコンサートも企画・開催しています。併設するフレンチレストラン「ロセアン」では、ランチ・ティータイムはもちろん、美術館閉館後もゆったりとした空間でライトアップされた庭園を眺めながらの本格的なディナーが楽しめます。